電気工事士2種の合格率・費用・勉強方法【独学で取得できる国家資格】

国家資格

はじめに

「電気工事の仕事に就きたい」「スキルアップで収入を上げたい」と考えているなら、電気工事士2種は最初に目指すべき国家資格のひとつです。受験資格に年齢・学歴の制限がなく、独学でも100~200時間の勉強で合格を狙えるため、社会人や学生にも人気があります。

この記事では、合格率・難易度・費用・勉強方法を網羅的に解説します。「自分でも取れるのか?」「いくらかかるのか?」といった疑問をすべて解消できます。


1. 電気工事士2種とは?資格取得のメリット

どんな仕事ができるようになるか

電気工事士2種は、一般住宅や小規模な店舗・ビルの電気工事に従事できる国家資格です。電気工事士法によって定められており、有資格者でなければ実施できない作業(いわゆる「電気工事」)を合法的に行えるようになります。

取得後にできる主な作業は以下のとおりです。

作業の種類 具体例
屋内配線工事 コンセント・スイッチの増設・交換
照明器具の設置 シーリングライト・ダウンライト取付
分電盤まわりの工事 ブレーカーの取替・増設
電線管工事 配線の保護・整理

なお、電気工事士2種の資格は600V以下の電気設備を対象としています。高圧設備や大型ビル・工場の工事には、上位資格である電気工事士1種が必要になります。

建設業界での需要と年収相場

電気工事士は、住宅・商業施設・インフラ整備など幅広い分野で常に需要がある職種です。少子高齢化による人手不足が続く建設業界において、有資格者は就職・転職市場で強みを発揮できます。

電気工事士2種取得後の年収目安は以下のとおりです(経験・地域によって異なります)。

  • 見習い・新卒:300~350万円
  • 中堅(3~5年):400~500万円
  • 独立・開業後:500~800万円以上も可能

さらに、資格手当を支給する企業も多く、月額5,000~10,000円程度の加算が期待できます。まずは2種を取得して現場経験を積み、1種やその他の電気系資格へのステップアップを目指す方も多くいます。


2. 電気工事士2種の合格率は低い?難易度を解説

筆記試験の難易度と合格率

筆記試験の合格率は例年約60~65%です。試験は50問・四肢択一のマークシート形式で、正答率60%(30問正解)で合格となります。

出題範囲は以下のとおりです。

  • 電気に関する基礎理論(オームの法則など)
  • 配線設計・電気回路
  • 電気工事の施工方法・器具の知識
  • 法令・電気工事士法

数学が苦手な方でも、公式を丸暗記する問題が多く、過去問の繰り返し学習で十分に対応可能です。基礎知識ゼロからでも60~80時間の学習で合格ラインに届く方が多いです。

技能試験の難易度と合格率

技能試験の合格率は例年約70~75%です。筆記試験合格者のみが受験できます。

試験では、事前に公表された候補問題13問の中から1問が出題され、制限時間40分以内に電気回路を実際に組み立てます。使用する器具や工具は自分で用意します(工具セットは市販品を購入)。

合格率が筆記より高い理由は、「候補問題が事前公開されている」「繰り返し練習することで確実にスキルが身につく」からです。ただし、欠陥(重大な配線ミスや接続不良)があると一発不合格になるため、本番を想定した実践練習が欠かせません。

他の国家資格との難易度比較

資格名 合格率 勉強時間目安
電気工事士2種(筆記) 60~65% 60~100時間
電気工事士2種(技能) 70~75% 40~100時間
電気工事士1種 40~45% 200~300時間
危険物取扱者乙4 35~40% 50~100時間
宅地建物取引士 15~18% 300~500時間

電気工事士2種は国家資格の中では比較的取得しやすい部類に入ります。しかし技能試験の実践対策を怠ると不合格になるため、油断は禁物です。


3. 受験資格と受験方法【年齢・学歴制限なし】

受験資格の条件

電気工事士2種の試験は、年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験可能です。中学生や高校生が取得するケースもあり、国家資格の中でも特に門戸が広い資格です。

外国籍の方でも受験できますが、試験は日本語で実施されます。

試験開催時期と申し込み方法

試験は年2回(上期・下期)開催されます。

筆記試験 技能試験 申込期間(目安)
上期 5月下旬~6月上旬 7月下旬 3月上旬~3月下旬
下期 10月下旬 12月上旬~中旬 8月上旬~9月上旬

※毎年若干変動するため、一般財団法人 電気技術者試験センターの公式サイトで最新情報を確認してください。

申し込みはインターネットまたは書面で受け付けています。インターネット申し込みが手軽でおすすめです。

筆記試験と技能試験の流れ

【受験の全体フロー】

申し込み(約1ヶ月前まで)
     ↓
筆記試験(マークシート・50問)
     ↓
合格発表(約1ヶ月後)
     ↓
技能試験(実技・40分)
     ↓
合格発表 → 免状申請(都道府県知事へ)
     ↓
電気工事士2種 取得!

筆記試験と技能試験は別日程で実施されます。筆記試験に合格した年の技能試験を受験するのが一般的ですが、筆記試験は合格から2年間有効なため、翌年の技能試験に持ち越すことも可能です。


4. 電気工事士2種の受験料・取得費用【総額いくら?】

受験料・テキスト代の内訳

電気工事士2種の取得にかかる主な費用は以下のとおりです。

費用項目 金額の目安
筆記試験 受験料 9,300円
技能試験 受験料 12,500円
受験料 合計 21,800円
テキスト(参考書) 2,000~4,000円
過去問集 1,500~3,000円
技能試験用 工具セット 10,000~20,000円
技能試験用 練習材料 3,000~8,000円

工具セットと練習材料は技能試験に必須です。工具は一度購入すれば実務でも使い続けられるため、品質の良いものを選ぶ価値があります。

独学の場合の総費用【最安ルート】

独学で挑む場合の費用をまとめると以下のとおりです。

受験料          :21,800円
テキスト・過去問 :3,500~7,000円
工具セット      :10,000~20,000円
練習材料        :3,000~8,000円
─────────────────────────
合計            :約38,300~56,800円

テキスト代は図書館や中古本の活用でさらに削減できます。また、YouTubeには無料の解説動画が豊富にあるため、テキスト代を最小限に抑えることも可能です。

通信講座・通学講座の費用比較表

学習スタイル 費用の目安 向いている人
独学 +3,500~7,000円 費用を抑えたい・自己管理できる人
通信講座 +3,000~20,000円 仕事が忙しい・スキマ時間を使いたい人
通学講座(技能対策) +30,000~80,000円 実技に不安がある・確実に合格したい人

通信講座は費用と利便性のバランスが良く、動画講義・質問サポート・模擬問題などがセットになったものが多くあります。通学講座は費用は高めですが、講師に直接確認しながら技能練習できるため、実技に自信がない方には効果的な投資です。


5. 電気工事士2種の勉強方法【100~200時間が目安】

独学で合格できる?【費用効率最高】

結論から言えば、独学でも十分に合格できます。筆記試験は過去問の繰り返しが最も効果的な学習法で、同じような問題が毎年出題されるため、過去5~10年分の過去問を解くだけで大きく実力が上がります。

独学の学習ステップの目安は以下のとおりです。

【筆記試験 独学スケジュール例(60~100時間)】

STEP1:テキストを1周(20~30時間)
  → 全体像をざっくり把握。深追いしない。

STEP2:過去問を繰り返す(30~50時間)
  → 過去5年分を2~3周。間違えた問題を重点的に。

STEP3:弱点の補強(10~20時間)
  → 計算問題・法令など苦手分野を集中対策。
【技能試験 独学スケジュール例(40~100時間)】

STEP1:候補問題13問の回路を図で理解(10時間)
STEP2:工具の使い方を動画で確認(5~10時間)
STEP3:候補問題を全問1~3回制作(25~80時間)
  → 時間内(40分)に完成できるよう繰り返す。

通信講座のメリット・デメリット

項目 内容
✅ メリット スマホ・PCで好きな時間に学べる
✅ メリット 動画講義で分かりやすく解説
✅ メリット 質問サポートで疑問をすぐ解消
❌ デメリット 独学より費用がかかる
❌ デメリット 技能試験の実技指導は弱い場合がある

仕事や家事で忙しく、まとまった学習時間が取れない方に特に向いています。

通学講座(技能試験対策)の重要性

技能試験は「知識」だけでなく「手の動き」が問われます。通学講座では実際の器具・工具を使って練習できるため、制限時間内に正確に作業する感覚を身につけられます。

技能試験に特化した週末集中講座(1~2日間)を提供しているスクールもあり、費用は30,000~50,000円程度が相場です。筆記対策は独学で行い、技能対策だけ通学するというハイブリッド戦略も効果的です。

おすすめテキスト・過去問集の選び方

テキスト選びのポイントは以下の3点です。

  1. 図・イラストが豊富であること(配線図の理解に必須)
  2. 最新年度対応であること(法令改正に注意)
  3. 過去問とセットになっているか解説が充実していること

書店で実際に手に取り、「自分が読み続けられそうか」という直感で選ぶのがおすすめです。タイトルに「絵で見て覚える」「完全攻略」などのキーワードが入った定評ある書籍が複数販売されており、それらを1~2冊選べば十分です。


6. よくある質問(FAQ)

Q1. 電気工事士2種は独学でも本当に取れる?

A. 取れます。 合格率は筆記60~65%・技能70~75%と国家資格の中では高水準です。過去問中心の勉強と技能試験の反復練習を徹底すれば、独学でも十分合格できます。実際に独学合格者は多数います。

Q2. 資格の有効期限・更新はある?

A. 更新不要です。 電気工事士2種の免状は一度取得すれば生涯有効です(更新手続き・更新費用は一切不要)。ただし、免状を紛失・損傷した場合は再交付申請が必要です。

Q3. 電気の知識がゼロでも受験できる?

A. できます。 受験資格に学歴・実務経験の制限はありません。電気の基礎知識はテキストで1から学べます。オームの法則(V=IR)などの中学レベルの数学・理科の知識があればスムーズに理解できます。

Q4. 試験に落ちたらどうなる?

A. 次の試験でリベンジできます。 試験は年2回あるため、上期に不合格でも下期に再受験できます。また、筆記試験の合格は2年間有効なため、筆記合格後に技能試験で不合格になった場合、翌年も筆記試験免除で技能試験のみ受験できます。

Q5. 取得後はどんな職場で活かせる?

A. 幅広い現場で活かせます。 電気工事会社・建設会社・設備管理会社・ハウスメーカー・電気工事の独立開業など、活躍の場は非常に広いです。また、資格手当が支給される会社も多く、月5,000~10,000円程度の収入アップが期待できます。


まとめ

電気工事士2種は、受験資格なし・合格率60~75%・独学対応可能という取得しやすさが魅力の国家資格です。総費用は独学なら約38,300~56,800円が目安で、100~200時間の学習で合格を目指せます。

今すぐ始めるべき3ステップはこちらです。

  1. 電気技術者試験センターの公式サイトで直近の試験日程を確認する
  2. テキスト・過去問集を1冊ずつ購入して筆記対策をスタートする
  3. 技能試験用の工具セットを早めに揃えて、練習時間を確保する

電気工事士2種は、取得後すぐに現場で活かせる実践的な国家資格です。ぜひこの記事を参考に、最短ルートで合格を勝ち取ってください!


※ 受験料・試験日程は変更される場合があります。最新情報は一般財団法人 電気技術者試験センターの公式サイトでご確認ください。

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