第二種電気工事士の合格ガイド|試験内容・難易度・費用・勉強方法を完全解説

国家資格

はじめに

電気工事の仕事に就きたい、手に職をつけたい、キャリアアップしたい——そんな方にとって第二種電気工事士は、実務経験不要で取得できる国家資格として非常に人気があります。合格率は65~75%と比較的高く、しっかりと対策を立てれば初心者でも十分に合格を狙えます。

この記事では、試験内容・難易度・合格率・勉強時間・費用まで、合格に必要なすべての情報をわかりやすく解説します。「何から始めればいいかわからない」という方もこの記事を読めば、最短ルートで合格への第一歩を踏み出せます。


第二種電気工事士とは|資格の概要と仕事内容

資格の基本情報

第二種電気工事士は、600V以下の低圧電気工事に従事できる国家資格です。経済産業省が管轄し、電気工事士法に基づいて定められています。一般住宅・アパート・小規模店舗などの屋内配線工事は、この資格を持つ者でなければ作業できません。

取得後にできる主な工事内容は以下のとおりです。

工事の種類 具体例
屋内配線工事 コンセント・スイッチの取付け・交換
照明工事 照明器具の取付け・配線
分電盤工事 ブレーカーの取付け・交換
電線管工事 電線を保護する管の設置

資格取得後の仕事内容・キャリアパス

第二種電気工事士を取得すると、電気工事業者・建設会社・ビル管理会社・設備会社など幅広い職場で活躍できます。就職・転職市場での評価も高く、未経験者でも採用されやすくなるため、キャリアチェンジを考えている社会人にも人気の資格です。

さらにキャリアアップを目指す場合は、第一種電気工事士や電気主任技術者(電験三種)への挑戦もステップアップの選択肢として挙げられます。

第一種電気工事士との違い

比較項目 第二種電気工事士 第一種電気工事士
工事できる範囲 600V以下の低圧 高圧・特別高圧を含む
受験資格 実務経験不要 実務経験不要(免状には要件あり)
難易度 中程度 やや高い
用途 一般住宅・小規模店舗 工場・大型ビルなど

まずは第二種から取得し、実務経験を積みながら第一種を目指すのが一般的なキャリアルートです。


第二種電気工事士の難易度・合格率|初心者でも合格できる?

合格率の実績

第二種電気工事士の合格率は以下のとおりです。

  • 筆記試験合格率:約65~70%
  • 技能試験合格率:約70~75%

国家資格の中では比較的高い合格率であり、しっかりと対策すれば初心者でも合格できる難易度といえます。ただし、筆記・技能の両方に合格しなければ資格は取得できないため、どちらも手を抜かないことが重要です。

筆記試験の難易度と出題傾向

筆記試験は四肢択一式50問・100点満点で、60点以上(30問以上正答)で合格です。出題範囲は以下のとおりです。

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論・配線設計
  • 電気機器・材料・工具
  • 電気工事の施工方法
  • 電気工事に関する法令

計算問題が苦手な方は、暗記系の問題で確実に得点を稼ぐ戦略が有効です。過去問の繰り返し演習が最も効果的な対策とされています。

技能試験の難易度と実践訓練の重要性

技能試験は、事前に公表される13課題の中から当日1問が出題される実技形式です。制限時間は40分で、実際の工具を使って配線作業を完成させます。

筆記試験より合格率が高い理由は、繰り返し練習することで確実に上達できるからです。ただし、「欠陥」と判定される作業ミスが1か所でもあると不合格になるため、丁寧さと正確さが求められます。

不合格になりやすい受験者の特徴

  • 技能試験の練習量が不足している(1~2回しか練習しない)
  • 筆記試験の計算問題を完全に捨てている
  • 過去問を解かずにテキストを読むだけで終わっている
  • 技能試験の「欠陥」基準を把握していない

これらに当てはまる方は、勉強方法を見直すことで合格率が大きく上がります。次のセクションでは、合格に必要な勉強時間と効率的なスケジュールを解説します。


第二種電気工事士の合格に必要な勉強時間

勉強時間の目安

試験区分 勉強時間の目安 期間の目安
筆記試験 200~300時間 2~3ヶ月
技能試験 100~150時間 1~2ヶ月
合計 300~450時間 3~5ヶ月

電気の知識がゼロの初心者は300~450時間、ある程度の知識がある方は200~300時間程度を目安にしてください。

勉強時間の内訳(座学・実践訓練)

筆記試験(座学中心)
– 基礎理論・法令の暗記:100~150時間
– 過去問演習・復習:100~150時間

技能試験(実践訓練中心)
– 配線作業の基本練習(工具の使い方習得):30~50時間
– 13課題の反復練習:70~100時間

技能試験は「頭で覚える」より「手で覚える」要素が強いため、最低でも各課題を3~5回は練習することをおすすめします。

働きながら合格するためのスケジュール例

社会人が上期試験(6月筆記・7月技能)を目指す場合の例です。

時期 学習内容 1日の学習時間
1~2月 基礎理論・法令の学習 1~2時間
3~4月 過去問演習・弱点克服 1~2時間
5月 筆記試験直前の総復習 2~3時間
6月上旬 筆記試験
6月中旬~7月 技能試験の集中訓練 毎日30~60分の実技練習
7月下旬 技能試験

平日1~2時間、休日3~4時間の学習ペースで、無理なく合格を目指せます。では次に、試験の具体的な内容と申し込み方法を確認しましょう。


第二種電気工事士の試験内容・試験日程

試験の全体フロー

受験申し込み → 筆記試験 → 筆記合格発表 → 技能試験 → 技能合格発表 → 免状申請

筆記試験に合格した年の技能試験を受験できます。また、筆記試験合格者は翌年度の技能試験も免除されるため、筆記に合格した年に技能が不合格でも再チャレンジが可能です。

筆記試験の出題形式・範囲

項目 内容
形式 四肢択一式・50問
時間 120分
合格基準 60点以上(30問以上正答)
主な出題範囲 電気理論・法令・施工方法・材料・機器

過去問と類似した問題が多く出題されるため、過去10年分を繰り返し解くことが最も効果的な対策です。

技能試験の内容・実技課題例

毎年1月頃に13の候補問題が公表され、当日その中から1問が出題されます。作業内容は「単線図をもとに複線図を描き、指定された配線を完成させる」というものです。

技能試験で使用する主な工具は以下のとおりです。

  • ペンチ・ニッパー
  • 電工ナイフ
  • ドライバー(プラス・マイナス)
  • ワイヤーストリッパー
  • リングスリーブ用圧着工具

工具セットは試験本番に持参するため、事前に自分で揃えておく必要があります。

受験申し込み方法・スケジュール

  • 申し込み先:(一財)電気技術者試験センター 公式Webサイト
  • 受験資格:年齢・学歴・実務経験の制限なし
  • 試験時期:年2回(上期・下期)
試験区分 筆記試験 技能試験
上期 6月上旬 7月下旬
下期 11月下旬 12月下旬

申し込みはWebまたは郵送で受け付けており、期間中に受験料を支払って手続きを完了させます。試験スケジュールは年度によって変更される場合があるため、公式サイトで最新情報を確認してください。


第二種電気工事士の受験料・取得費用

費用の全体像

第二種電気工事士の取得にかかる費用は、勉強方法によって大きく異なります。

費用項目 金額の目安
受験料(筆記) 3,100円
受験料(技能) 3,100円
受験料 合計 6,200円
テキスト・問題集 2,000~4,000円
技能試験用練習材料 5,000~15,000円
工具セット 5,000~15,000円

勉強方法別の費用比較

勉強方法 費用目安(受験料含む) 特徴
独学 約20,000~40,000円 費用最小。技能の練習環境を自分で用意する必要あり
通信講座 約20,000~50,000円 動画講義+練習キット付きが多く、独学より効率的
通学講座 約40,000~90,000円 講師に直接質問でき、技能訓練が充実。費用は高め

技能試験用の練習材料は1回分で5,000~8,000円程度かかります。13課題を何度も練習するため、セット購入か繰り返し使える材料の調達を計画しておきましょう。

コスパ重視なら「通信講座」がおすすめ

初心者には通信講座が最もコストパフォーマンスの高い選択肢です。動画でわかりやすく解説されているだけでなく、技能試験用の練習キットがセットになっているものが多く、独学で材料を一から揃える手間が省けます。費用を抑えたい方は、筆記は独学・技能は通信講座という組み合わせも有効です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 文系・理系未経験でも合格できますか?

A. はい、合格できます。

毎年多くの文系出身者や電気知識ゼロの方が合格しています。筆記試験の計算問題は難易度が限られており、暗記系の問題と過去問対策を中心に学習すれば十分です。

Q2. 資格の更新は必要ですか?

A. 免状に有効期限はありません。

第二種電気工事士の免状は一度取得すれば更新不要です。ただし、住所変更などの際は免状の書き換えが必要です。

Q3. 筆記試験に合格したが技能試験に落ちた場合、また筆記から受け直しですか?

A. 翌年度は筆記試験が免除されます。

筆記試験合格者は、翌年度の技能試験を筆記試験免除で受験できます。ただし、免除期間は翌年度の1回限りです。

Q4. 試験に合格したらすぐに電気工事ができますか?

A. 免状申請が必要です。

試験合格後、都道府県知事への免状申請を行う必要があります。申請書類と手数料(約5,000円程度)を提出し、免状が交付されてから初めて電気工事士として作業が可能になります。

Q5. 技能試験の工具は試験センターで貸してもらえますか?

A. 工具は持参が必要です。

技能試験では工具を自分で持参する必要があります。工具セットは市販のものを事前に購入し、練習段階から本番と同じ工具を使って慣れておくことをおすすめします。


まとめ|第二種電気工事士合格への3ステップ

第二種電気工事士は、実務経験不要・合格率65~75%・費用約6万円以内と、国家資格の中でも取得しやすい資格の一つです。

合格への3ステップ

1. 試験スケジュールを確認し、受験申し込みをする

まず目標とする試験回(上期・下期)を決め、電気技術者試験センターのWebサイトから申し込みましょう。

2. 筆記試験対策:過去問を繰り返し解く(200~300時間)

テキストで基礎を押さえた後、過去問演習に集中することが最短合格への近道です。

3. 技能試験対策:13候補問題を繰り返し練習する(100~150時間)

公表される候補問題を全て練習し、時間内に正確に作業できるよう手を動かし続けましょう。

「電気工事士として活躍したい」「就職・転職を有利に進めたい」——その目標に向けて、今日から行動を始めましょう。この記事が皆さんの合格への第一歩になれば幸いです。


参考情報

試験の詳細・最新の試験日程・受験料は、(一財)電気技術者試験センターの公式Webサイトでご確認ください。情報は変更される場合があります。

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